社労士からひとこと~職場の健康管理~

書籍『新版判例から学ぶ従業員の健康管理と訴訟対策ハンドブック(法研2009年刊)』によれば、従業員の健康管理について、過去に争いとなったケースでは争点は主に以下の4つに分けられるようです。

①健康診断を実施したか、健康配慮義務を果たしたか
②過労死、過労自殺と認定できるか(労働時間の長さ、労働の質、うつ病発症の有無)
③復職判定は適切だったか
④個人情報保護に抵触するか

こうした争点について、日々の労務管理の実務においては、それぞれ

①健康診断の実施と適切な事後措置
②過重労働を防ぐ労務管理
③休職・復職制度の設計と運用(産業医などとの連携)
④健康情報の管理

といった面からの対応が求められます。
小規模事業所での健康管理対策はどうしても遅れがちです。

社会保険労務士を含めた外部の官民のサポートを活用しつつ、慎重に事態の予防と解決に取り組みたいものです。(塩澤)