パートタイマー、期間契約社員などの労務管理

今回は、パートタイマーや期間契約従業員など非常勤従業員の労務管理について、事業主様やご担当者様からご質問いただくことの多い内容をまとめました。事業所の雇用ルールの設定個別の労働条件の検討のほか、労務管理上発生する各種の手続はお気軽にご相談ください。

 

1.労働契約について

「労働契約書の作成」

フルタイムかパートタイムかに関わらず、期間契約(有期労働契約)の場合、契約期間と更新の有無、更新の条件を定め、雇用契約書に明記する必要があります(労働条件通知書の形式とし、欄外に従業員の署名押印欄を設ける例も見受けられます)。
契約を更新する場合は、その都度契約書を作成し、更新の有無と判断基準を明確にします。

「無期労働契約への転換」

平成25年4月以降に開始した有期労働契約が繰り返し更新されて通算5年を超えたとき、労働者の申し込みがあれば期間の定めのない労働契約に転換します。
空白期間が生じたとき(クーリングの有無)の対応や、転換後の条件設定など、詳細はご相談ください。

「就業規則の作成」

常時10人以上の労働者を使用する事業場には就業規則の作成と労働基準監督署への届出が義務付けられています。この場合、期間契約従業員やパートタイマー等も人数に含まれます。
なお、就業規則の内容は、そのまま労働契約の内容となります。正社員について既に就業規則が作成、届出してある場合であっても、退職金や賞与、休職、特別休暇といった規定の適用を除外する統一的な根拠があるほうが望ましいです。契約形態別の就業規則を定め、正社員と異なる処遇を明確に根拠付けておかれることをお奨めします。

 

2.労務管理について

「年次有給休暇」

期間契約従業員やパートタイマー等であっても、雇用が6ヶ月継続すれば年休付与の対象となります。フルタイムでない場合も、週所定労働日数が4日超または年216日超、週所定労働
時間が30時間以上であれば正社員同様の年休が生じます。これらの基準に満たない勤務条件の場合も、所定労働日数に応じた日数の年休が生じます。

「雇入時・定期健康診断」

期間契約従業員やパートタイマー等でも、以下の①、②、③のどれかに該当し、かつ1週間の所定労働時間が同種の業務に従事する通常の労働者の4分の3以上であるときは、健康診断を実施する必要があります。
①雇用期間の期間の定めがない。
②期間の定めがあるが1年以上雇用される見込みがある。
③期間の定めがあるが1年以上継続して雇用されている。

「育児休業、介護休業」

育児休業は、期間の定めのある契約の従業員については、勤続1年以上で、子の1歳の誕生日の前日を超えて引き続き雇用されることが見込まれるとき、取得可能です(同日から1年を経過する日までに契約期間が満了し、かつ更新のないことが明らかな場合は対象外です)。
介護休業は、期間の定めのある契約の従業員について、勤続1年以上で、介護休業開始日から起算して93日を経過する日を超えて引き続き雇用されることが見込まれるとき、取得でき
ます(同日から1年を経過する日までに契約期間が満了し、かつ更新のないことが明らかな場合は対象外です)。

※ どちらも日雇いの場合は対象外です。また労使協定を締結し、週所定勤務日数2日以下の従業員や勤続1年未満の従業員、一定期間中に契約終了が見込まれる従業員などの申出を拒むことができます。

 

3.公的保険について

「労災保険と雇用保険」

労災保険は、契約区分を問わず、すべての労働者が被保険者となります。保険料は全額事業主負担で、給与からの控除などは発生しません。
雇用保険は、契約区分をとわず、31日以上引き続き雇用されることが見込まれる場合で、週の所定労働時間が20時間以上のとき、被保険者となります。

「健康保険と厚生年金保険」

期間契約従業員やパートタイマーなどは、通常の労働者の労働時間・労働日数の4分の3以上の人については、社会保険の被保険者となります。
臨時に2ヶ月以内の雇用期間を定めて雇用するときは社会保険の対象外となりますが、所定の期間を超えるときは、超えたときから加入します(臨時で日雇いのときは、1ヶ月を超えたときから加入)。
その他、季節的業務で雇用する場合(最初から4カ月超、雇用予定のときは、最初から加入)や、臨時的事業の事業所で雇用する場合(最初から6カ月超、雇用予定のときは、最初から加入)も対象外です。
なお、全従業員の採用時に2ヶ月の有期労働契約を前置きする場合などは臨時的な雇用とされず、当初からの加入となります。

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