定年年齢を過ぎて新規採用のケース 高齢人材の雇用ルール整備(続編)

 当ニュース2018年1月号(前回)では、定年後も引き続き雇用される高齢人材の雇用ルールについて、「無期転換ルールの例外となる制度」と合わせてご紹介しました。

 今回は、前回の続編として、定年前からの継続雇用ではなく、「定年年齢を過ぎてから新規に採用されるケース」を想定して、事業所が考慮すべき点をまとめました。

(1)定年制とは

 定年制とは、労働者が一定の年齢に達したことを理由として雇用契約を終了させる制度です。
厳密には「定年解雇制」と「定年退職制」の2種類があり、定年をもって自動的に退職とする定年退職制が一般的です。
高齢者雇用安定法により、定年年齢は原則として60歳を下回ることができません。
また性別を理由とする男女別定年制は、男女雇用機会均等法により禁止されており、無効です。
このほか、障害のあることを理由とした定年差別は、障害者雇用促進法の定めにより禁止されています。

(2)職場別の定年、職種別の定年…複数の定年年齢があって問題ないか

 同じ会社であっても、勤務地によって別々の就業規則が適用されており、別々の定年年齢が定められているケースがあります。
また職種や職掌により、異なる定年年齢が定められているケースも見受けられます。
このようなケースであっても、定年年齢が60歳以上であれば、高年齢者雇用安定法違反ではありません。
(社会通念上、合理的な理由があることが前提です。)

(3)定年年齢を過ぎて採用された人の「定年制」をどうするか ~無期契約のとき~

 定年年齢を過ぎた方を無期雇用契約により採用する場合には、「制度として第二定年を設ける」「個別対応として定年延長の扱いとする」といった方法が考えられます。

 制度として導入される場合は、正規扱いなのか、非正規扱いなのかといった契約区分を念頭におき、就業規則を見直されることをお勧めします。

(4)定年年齢を過ぎて採用された人の「定年制」をどうするか ~有期契約のとき~

 定年年齢を過ぎた方を有期雇用契約により新規に採用する場合は、将来的に無期転換権が発生します。
定年後再雇用の方を無期転換ルールの対象外とする特例の対象にはなりませんので、無期転換後は定年の定めもない雇用契約に移行することになります。

 この場合は、あらかじめ無期転換を想定して「無期転換者向けの就業規則等に第2定年を定める」、あるいは「契約更新回数の上限を定める」「契約更新の上限年齢を定める」といった対応が考えられます。

 ちなみに更新の上限年齢を65歳未満とする場合であって、契約更新事務などの実態がなく、実質的に定年制と同一視される場合は、高年齢者雇用安定法違反とされる可能性があります。くれぐれもご留意ください。

 

(5)定年年齢を過ぎた新規雇用人材は「無期転換ルールの除外」対象となるか

 定年年齢を過ぎて採用された無期雇用契約の方については、第2定年(または延長された定年)後の継続雇用については、無期転換ルールの対象外となりうるものと考えられます。

 定年後継続雇用(再雇用)の方を無期転換ルールの対象外とする「第二種計画」の認定・変更申請の手続きや、就業規則の条文の見直しなど、詳細はご相談ください。

 

 

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